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足と靴のお悩みブログ

足と靴のお悩みについて、理学療法士がお答えします。

大腿骨頸部骨折の分類について【ガイドラインより抜粋】リハビリ

こんにちは!今回は、大腿骨頸部骨折のガイドラインを、リハビリテーションで必須な項目のみまとめてみました!

 

▶︎本記事では、大腿骨頸部骨折・転子部骨折の分類とその予後予測に絞ってお伝えします!

 

 

▶︎ガイドライン以外の私見も含みますが、宜しければご覧ください!!

 

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●このブログをみて得られるメリット

・頸部骨折のガイドライン(骨折の分類)を必須事項のみすぐに確認出来る。

 

目次 

・はじめに

・大腿骨近位部骨折について

 ▶︎大腿骨頸部骨折の分類

 ▶︎大腿骨転子部骨折の分類

・まとめ

 

 

・はじめに

 

▶︎大腿骨頸部骨折は、高齢者に大変多い骨折なので、ほとんどの理学療法士が経験する疾患になります。

 

▶︎そのため、年数を重ねるとなんとなく経験則でリハビリを行なってしまいがちですが、理学療法士にとって科学的根拠は最重要ですよね。

 

▶︎他疾患と比較しても文献が比較的多い疾患なので、この機会にガイドラインから見直していきたいと思います!!

 

▶︎今回の記事では、ガイドラインを元に大腿骨頸部骨折の分類について記載し、補足として分類ごとの対応の違いなどを私見を含めてお伝えしていきます!!

 

・大腿骨頸部骨折の分類

 

▶︎大腿骨頸部骨折は、大きく3つに分かれます。

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大腿骨頸部骨折(関節包内)

 ▶︎滑膜性関節包内骨折

 

大腿骨転子部骨折(関節包外)

 ▶︎滑膜性関節包外骨折(靭帯性関節包)

 

③大腿骨頸基部骨折(関節包内外をまたぐ)

 ▶︎血行の点からは転子部骨折の亜型として扱うのが妥当.不安定な骨折であり回旋転位を生じやすい。

 

※大腿骨近位部骨折を総称して、大腿骨頸部骨折と呼ばれるので、少しややこしいですが…。

 

↑まずは、この3つに分類できるということですね!頸基部骨折は転子部骨折の亜型なので、大きくは2つに分類されます。

 

・大腿骨頸部骨折の分類ついて

 

▶︎ではまず頸部骨折についてです。

 

▶︎大腿骨頸部骨折の分類としては、Garden分類

が広く用いられます。

 

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Garden分類

出典:大腿骨頚部/転子部骨折診療ガイドライン (改訂第2版)より

 

以下、ガイドラインより抜粋↓


大腿骨頚部骨折は非転位型(Garden stage IとII)と転位型(Garden stage IIIとIV)の2つに分類するのが治療法の選択と予後予測の面で間違いが少ない(F1F04452, EV level II-2).


近位骨片の転位のないもの(stage IとII)と転位のあるもの(stage IIIとIV)の2群に分類すれば,臨床的使用にはおそらく十分であろう(F1F06009, EV level IV).

Knowles pinによる内固定で,Garden stage I,IIでは全例骨癒合し,III,IVでは14%が偽関節となった.骨頭無腐性壊死はI,II群で5.9%,III,IV群で34.5%であった(F1F05135, EV level IV).

術前の状態をundisplaced(Garden stage I,II)とdisplaced(Garden stage III,IV)とに分けると,後者で偽関節は有意に多く,骨頭壊死は有意差はないが多かった(F1F05359, EV level III-1).

予後の判定には,整復位,骨折型,内固定材料の位置が重要であったが,骨癒合過程で合併症を生じたのは,Garden stage Iの24例中3例,Garden stage IIの13例中1例,Garden stage IIIの24例中9例,Garden stage IVの40例中21例であった(F1F05467, EV level III-1).

大腿骨頚部骨折に骨接合を行い,骨癒合率は97.7%であった.late segmental collapse(LSC)の発生はGarden stage I,IIでは36例中1例(2.8%)で,stage III,IVでは50例中11例(22.0%)であった(F1J01084, EV level IV)..

 

※late segmental collapse:骨頭圧壊


大腿骨頚部骨折のcompression hip screw(CHS)固定例の骨癒合,骨頭壊死,LSCの発生率はstage Iが100%,16.7%,0%;stage IIが94.4%,21.1%,7.1%;stage IIIが96.8%,43.8%,25.0%;stage IVが88.9%,57.1%,41.2%であった(F1J00312, EV level IV).

↑簡単にまとめると、

・転位型か非転位型かの2つに分類出来たら臨床上は問題がない。

・転位型は合併症(骨頭圧壊、偽関節、骨頭壊死)の確率が比較的高いため、リハビリの経過に要注意。

 

こんなところでしょうか。

 

では次は転子部骨折についてです。

 

・大腿骨転子部骨折の分類について

 

▶︎大腿骨転子部骨折にはEvans分類が広く用いられます。

 

大きくは安定型、不安定型に分類され、

さらに骨折線の傾斜によってタイプ1.タイプ2に分かれます。

 

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出典:大腿骨頚部/転子部骨折診療ガイドライン (改訂第2版)より

 

 

以下ガイドラインより一部抜粋↓


Evans分類をJensenとMichaelsenが改変し,calcar femoraleあるいは大転子の粉砕に関連して,転子部骨折を5型に分類した方法は,安定した骨折整復を得る可能性についての最も信頼できる情報を含み,二次的な骨折転位の危険性についての最も正確な予知を与えることから他の方法よりも優れていることがわかった(F1F07001, EV level III-3).

 

※calcar femorale:大腿骨頸部内側下部


reverse obliquity型の大腿骨転子部骨折はすべての頚部骨折の2%,すべての転子部,転子下骨折の5%の頻度で認められ,不十分な整復や不適切なインプラント位置によって手術成績は不良であった(F1F00657, EV level III-3).

 

※reverse obliquity型:大腿骨転子下、逆斜骨折

 

支持骨皮質の重なりが整復されないものと,小転子部と大転子部が分離して粉砕したもので,coxa vara変形が生じやすい.

Type 2骨折は8%を占め,骨折線は逆向きであり,大腿骨骨幹部が内方転位する傾向が著しく,骨折部はcoxa vara変形となる(F1F07003, EV level III-3).

 

※coxa vara:内反股


転子部骨折52例を4人の観察者でEvans分類に従って分類し,6週後に再び分類すると,4人とも分類が一致したのは23例のみで,安定型か否かのみに分類を絞ると34例で一致した.同一観察者で前後が一致したのは,Evansの5分類では35〜44例,安定型か否かでは45〜47例であった.安定型か否かのKappa coefficientは各観察者間では0.41〜0.77で,同一観察者の前後間では0.69〜0.81であった(F1F04247, EV level C-III).

↑簡単にまとめると、

・内側支持骨皮質の重なりが整復されないものと,小転子部と大転子部が分離して粉砕したもので,内反股が生じやすい。

・特にタイプ2は治療予後が悪く、内反股になりやすいので要注意。

私が個人的に気になる部分を抜粋すると上記の2つになりました。

 

・まとめ

 

▶︎今回は、大腿骨頸部骨折の分類について、ガイドラインを元に記述しました!!

 

▶︎特に気になる記述を抜粋していますので、気になる方は原文をご覧ください!!

 

以上で終わります。最後までお読み頂きありがとうございました😊

 

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