『子供靴』スケッチャーズ ボーイズシューズ 理学療法士がレビューします!
こんにちは、足と靴について研究中の理学療法士tajaxです。
今回は、子ども靴 『スケッチャーズ ボーイズシューズ』 のレビューをしていきます!
全般的な足に良い靴の選び方について知りたい方は、
http://tajax.hatenablog.com/entry/2019/09/08/222209
をご覧ください。
●この記事の信頼性
▶︎記事を書いている私は、運動の専門家である理学療法士(国家資格:7年目)であり、解剖学・運動学・生理学を基本とした知識を元に、『この靴は歩きやすいのか』『足の変形を助長しないのか』という視点で靴のレビューをしていきます。
▶︎さらに足と靴の専門機関にて2年間学んできましたので、足・靴に対する知識は豊富です。実際の靴作りも行っていたので、構造的なこともお伝えできます。
●目次
●スケッチャーズ ボーイズシューズの簡単な特徴
●かんたんなレビュー結果
●各項目の詳細
・実際に歩きやすいの?
・立っているときにバランスがとりやすいか?
・足の変形を助長しないか?
▶︎前足部の変形
(外反母趾、内反小趾、開帳足)
▶︎後足部の変形
(扁平足、外反扁平足)
●まとめ
●スケッチャーズ ボーイズシューズのかんたんな特徴
▶︎スケッチャーズは、アメリカに本部を置くアパレルブランドです。
▶︎アメリカ本土では、NIKEに次いでフットウェアのシェア2位になったこともあるほどの企業です。
▶︎今回は、そんなスケッチャーズの子供靴をレビューしていきます!
|
⇒参考価格:3190円
⇒サイズ:16.5〜24㎝(0.5㎝刻み)
靴&ファッション通販 ロコモール https://www.rakuten.co.jp/locondo/
⇒ではでは、実際にこの靴が『歩きやすいのか』『足の変形を助長しないのか』という視点でレビューしていきます!!
●かんたんなレビュー結果
▶︎さっそく結果を簡単にお伝えします!
●歩きやすさ :10/10
●前後の安定性 :7/10
●左右のふらつき :9/10
●足首の変形 :7/10
●足指の変形 :6/10
⇒ランク B+
【要点まとめ】
①歩きやすさ (10/10)
▶︎つま先やカカトのカーブも良好。転がりもスムーズなので、足が前に進みやすい。
②立っているときのバランス 前後(7/10)
側方(9/10)
▶︎付け根からカカトは真っ直ぐなので、基本的にはバランス良好。ただ、カカトのカーブがしっかりあるので後方へふらつく時があるかも。
③指の変形のなりにくさ (6/10)
(外反母趾、内反小趾、開帳足)
▶︎履き口はマジックテープで調節しやすいですが、つま先のデザインがやや細め。小指を圧迫する可能性はあり。
④足首の変形のなりにくさ (7/10)
(扁平足、外反扁平足)
▶︎靴底のウエストが細いので、土踏まずが内側に倒れ込む可能性あり。足幅が広めのお子様は少し注意が必要です。
↑以上のような結果になりました!!
※各項目の採点基準については下記参照下さい↓
●歩きやすい靴の基準はこちら↓
http://tajax.hatenablog.com/entry/2020/05/10/192640
●前後の安定性についての基準はこちら↓
http://tajax.hatenablog.com/entry/2020/05/10/192631
●左右にふらつきにくい靴の基準はこちら↓
http://tajax.hatenablog.com/entry/2020/05/10/192623
●足首の変形になりにくい靴の基準はこちら→http://tajax.hatenablog.com/entry/2020/05/10/192615
●足指の変形になりにくい靴の基準はこちら↓
http://tajax.hatenablog.com/entry/2020/05/10/192607
さらにレビュー詳細を見たい方は、下記参照ください!!
・歩きやすさ
▶︎歩きやすさをみるときは、以下のポイントを確認しながらチェックします。
・つま先がしっかり反り上がっているか
・前足部は転がるのか
・靴の強度はしっかりあるか
↑これらの点をチェックしていきます。
今回のシューズは、
↑つま先も適度に反り上がっており、前足部の転がりも良好でしたので、前に進む力はあるかと思います。
靴の強度については、下図のように手で靴を捻ってみて硬さを確認します。
↑このように、簡単に手で捻れてしまう靴は、強度が足りません。
強度が不足し、柔らか過ぎると↓のように左右にふらつきやすくなるので、あまり良くありません。
今回のシューズは、
↑強めに捻っても、全く変形しませんでした!
これらの結果から、歩きやすさは10点満点に
しました!
・立っている時のバランスはどうか?
▶︎次は、立っている時のバランスについてです。
立つ時のバランスについて確認するときは、
・靴底の硬さは適切か
・アッパー(革)部分は適切な強度があるか
・付け根からカカトにかけて靴底が真っ直ぐか
という点に注意します。
▶︎靴底の硬さについては、先ほどもお伝えしたように、しっかりした硬さがあるので問題ありません。
▶︎また、アッパー部分の強度については、実際に触って確認します。
↑靴の作る際には、靴の形を保つために上図に挙げた3つの部分に芯材を内部に入れます。
↑この靴は、外側の革でしっかり補強しているので、カカト部分の強度はバッチリでした!
しかし、側方部分は芯材もないため、ここだけ強度は弱かったです。
▶︎次は、付け根部分からカカトにかけて靴底が真っ直ぐなのか、確認していきます。
↑付け根からカカトにかけても、しっかり真っ直ぐになっています。
人は本来、立っているときに
・親指の付け根(25%)
・小指の付け根(25%)
・カカト部分(50%)
↑この3点で体重を支えることになりますので、これらが接地する部分は平坦である必要性があります。
今回の靴は上記の部分がしっかり真っ直ぐになっているので、前後へのふらつきは少なそうですね!
ただ、歩きやすいためのカカトのカーブによって、後ろにふらつく可能性はあるので、7/10点にしました。
・側方へのふらつきについても、靴の強度がしっかりしており、靴底の幅もしっかりあるので、9/10点にしました。(革の強度が弱めなので、1点減点しています。)
・足の変形を助長しないか。
これについては、親御さんが1番気になる点だと思います。
一般的によくみられる足の変形は、
内反小趾
開帳足
扁平足
外反扁平足
この5つが挙げられます。
細かい説明については、それぞれ別記事をご覧頂ければと思いますが、
大きく分けると
①前足部の変形(付け根からつま先まで)
・外反母趾
・内反小趾
・開帳足
②後足部の変形(足関節)
・扁平足
・外反扁平足
に分けられます。
まず①前足部の変形については、中敷きを見て確認します。
↑付け根部分がしっかり幅があって、なおかつ先端に指が全て収まれば、外反母趾・内反小趾・開帳足にはなりにくくなります。
↑今回の靴は、中敷が外れなかったので外観で判断していきます。
少し分かりづらいですが、つま先がわずかに細めかなと思います。
また、履き口については、マジックテープ式なので調節はしっかり出来るデザインです。
↑履き口はしっかりしているものの、つま先が細めなので6/10点にしています。
②の後足部の変形については、
・靴の強度
・アッパー(革部分)に芯材があるか
・靴底のウエストラインが細すぎないか
↑これらの点をチェックします。
・靴の強度については、立っているときのバランスのところでもお伝えしましたが、靴底が柔らか過ぎると、足の変形も助長してしまいます。
どういうことか、簡単にお伝えすると
↑これは、足の関節が内側に変形していることを意味するのですが、靴底が柔らか過ぎると体重を支えるカカトと付け根(母指球)が沈み込んでしまうので、結果的にに足が傾きやすくなってしまいます。
そのため靴底が柔らか過ぎる=足が変形しやすいと言っても過言ではないでしょう。
・また、アッパー(革部分)に芯材があるということも、大きなポイントになります。
▶︎前述したように、今回の靴は革の強度は弱めです。
・最後に、靴底のウエストラインの幅について確認します。
本来、このウエストについては、土踏まず部分は足が地面につかないからという理由で、ほそめに設定している靴がそもそも多いのですが、すべての人に適切なデザインではありません。
例えば、扁平足・外反扁平足の方は土踏まずが立位・歩行時に床についてしまうので、ウエストの細いデザインにしてしまえば、靴底での支えがなくなるので変形を助長してしまいます。
この靴では、
↑ウエストラインは細めでした。
ただ、かなり分かりにくいですが、靴底が革の側方までサポートしています。
そのため、ウエストが細い割には、土踏まずが内側に倒れ込む可能性はそんなに無さそうでした。(7/10)
・まとめ
▶︎海外のメーカーということもあり、靴のデザインはやや細めでした。
▶︎そのため、靴が指を圧迫していないか、試し履きの時にしっかりチェックする必要はあるかなと思います。
▶︎ただ、それ以外はほとんど問題ありませんでしたので、気になる方は是非チェックしてください!
|
⇒参考価格:3190円
⇒サイズ:16.5〜24㎝(0.5㎝刻み)
靴&ファッション通販 ロコモール https://www.rakuten.co.jp/locondo/
●靴のレビューサイト【靴ログ】はこちら↓
以上で終わります。最後までお読みいただきありがとうございました😊