子供の足の成長過程について〜子供の足も変形してる！？〜

こんにちは、足と靴について研究中の理学療法士tajaxです。

今回は、子供の足の成長過程についてお伝えしていきます。

全般的な足に良い靴の選び方について知りたい方は、

http://tajax.hatenablog.com/entry/2019/09/08/222209

をご覧ください。

●この記事の信頼性

  ▶︎記事を書いている私は、運動の専門家である理学療法士（国家資格：７年目）であり、解剖学・運動学・生理学を基本とした知識があります。

 ▶︎さらに足と靴の専門機関にて2年間学んできましたので、足・靴に対する知識は豊富です。実際の靴作りも行っていたので、構造的なこともお伝えできます。

●このブログをみて得られるメリット

 ①大人の足と子供の足の違いについて理解できる

②自分の子供の足が正常な成長を遂げているのか、簡単な確認が出来る。

目次

・子供の足と大人の足の違い

　▶︎子供の足はまだ骨が出来ていない

・子供の足の成長過程について

・明らかにおかしいと感じたら病院へ！！　

・子供の足と大人の足の違い

⇒子どもの足と大人の足の違いについて、みなさんはご存じですか？

単に大きさが違うだけではありません。

↑この図をご覧いただくと、子どもの足の骨が全然写っていないのがわかるかと思います。大人の足は、しっかり骨が見えていますよね。

　これはなぜかというと、子どもの足はまだ完全な骨になっていない（骨化していない）ので、いわゆる軟骨という状態です。

そのため、このようなレントゲン画像には写らないようになっています。

　軟骨といわれるくらいなので、骨がまだやわらかい状態です。そのため、成長の過程でどんどん足の形が変わっていきます。

　成長の過程の中で子どもの足が正常な成長を遂げているかどうか、親は気になるところですが、ほとんどの方は病院に行くと問題ないと言われると思います。

　その理由は、年齢によって足の形に変化が出るのが当たり前だからです。

　もちろん、足が少しでも変形しているととても気になりますし、子どもの将来を考えると不安になると思います。

　中には実際に、重篤な変形になっているお子さんもおられますので、親としては気を付けておくべきではあります。

※明らかに異常な足の変形についてはこちらの記事を参照下さい→http://tajax.hatenablog.com/entry/2020/05/10/192516

  ただ、正常でもこれくらいの成長過程をたどるという指標があると、少し安心しませんか？

　身長や体重・頭囲などは正常な成長曲線が存在しますので、母子手帳等を確認したらすぐにわかります。でも、足の変形についてまでは書かれていません。

　この記事では、簡単ではありますが、足の成長過程について記載していきます。

・子供の足の成長過程について

⇒子供の足は、産まれたときはみんなO脚です。

　これは、赤ちゃんがお母さんのお腹に上手く収まるように、カーブが出来ていると言われています。

（2歳頃まではO脚であるのが普通で、これを生理的O脚といいます。）

▶︎また、赤ちゃんはまだ土踏まずがない（足のアーチがない）ため、いわゆる扁平足の状態であるのが普通です。

　それが3歳くらいから徐々にX脚という状態に変化します。

▶︎X脚になると、下腿が内側に傾くため結果的に足も内に傾斜します（外反扁平足）

　5歳くらいになると徐々にX脚から、まっすぐに近い脚になっていきます。

▶︎足のアーチについても徐々に形成されていき、このころには土踏まずがしっかり出来てきます。

　足が最終段階の形に整うまでに、16年かかるそうなので、それまでは少し変動があるようですね。

　そのため、一般的には16歳までは著しい変形がなければO脚やX脚、扁平足や外反扁平足の状態でも問題ないということですね。

※扁平足・外反扁平足について詳しくはこちらを参照下さい→http://tajax.hatenablog.com/entry/2020/05/10/192706

　しかし、実際に業務上インソールを作成していると、16歳を過ぎた高校生なども、完全に真っ直ぐになっている人はいません。（正確にはわずかなX脚が正常の形です）

　よって、脚の形の変動が激しい子供であっても、その形が本当に正常な成長なのかは、親がしっかりみていく必要があります。

・明らかにおかしいと感じたら病院へ！！　

⇒今回は、足の成長過程について記載させて頂きました。

　これを読んで、自分の子どももこの成長にそっているから、大丈夫かなと安心された方もおられると思いますが、全然当てはまっていなかった方も中にはおられると思います。

　もし、そのように不安が募るようであれば、無理せずに病院で相談して頂いた方が良いかと思います。

　子どもの足は発展途上なので、もし異常があっても小さな頃ならある程度カバーできます。

　お医者さん以外でも、小児専門の理学療法士や義肢装具士などに相談することも有効かと思いますので、ぜひ検討してみてください。

　以上で終わります。最後までお読み頂きありがとうございました😁