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足と靴のお悩みブログ

足と靴のお悩みについて、理学療法士がお答えします。

誰でもなりやすい足の変形について②

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こんにちは、足と靴の専門理学療法士tajaxです。

 

今回は、前回の〝誰でもなりやすい足の変形について①〝の続きを記載していきます。

 

●なぜ足の変形が起きるのか?

 

これについては、私の見解もふまえてお伝えします。

 

大きく分けると、以下の4つがあげられると思います。

①日本の靴の歴史がまだまだ浅い 

  ▶︎ 全国的に正しい靴の知識がまだ少ない。

②子供の運動不足による足の筋力低下

③部活動による成長過程での足への過負荷

④地面が土からコンクリートアスファルト中心になった為

 

 

①日本の靴の歴史がまだまだ浅い

 

Q日本人は、いつ頃から靴を履き始めたかご存知ですか?

 

 諸説ありますが、始めに靴を履き出したのは、かの有名な坂本龍馬(1836年〜1867年)と言われています。

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  ⬆︎こんなものが売っているみたいです。 

出典:http://www.ok-coffee.com/boots.php

    靴の作りはよく分かりませんが、記念撮影には良いかもしれないですね😄笑

 

 しかし、その頃はまだまだ草履が中心でしたので、大衆に広まるのはまだまだ先のことです。

 坂本龍馬は特別新しいもの好きだったということですね。

 

Q大衆に広まったのは、いつ頃から?

 

 一般家庭にまで広く広まったのは、終戦後の1950年代です。

 

 なので日本の靴歴史は約70年となります。

これを聞くと、だいぶ長いように感じますが靴の先進国であるドイツは約500年〜600年の歴史がありますので、だいぶ差がありますね。

 

▶︎結果、何が言いたいかというと、

日本はまだまだ靴の正しい知識が広まっていない〝ということになります。

 

そのため、足に合わない靴/足に良くない構造の靴を履いてしまうため、結果的に足も変形してしまいます。

 

※日本の靴の歴史/海外の靴の歴史については、

また別の記事で詳細記載していきます。

 

②子供の運動不足による筋力低下

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 ▶︎これについては、周知の事実かと思います。

 

文部科学省が昭和39年からおこなっている「体力、運動能力調査」によると、

  「子供の体力、運動能力は、調査開始以降昭和50年ごろにかけては、向上傾向が顕著であるが、昭和50年ごろから昭和60年ごろまでは停滞傾向にあり、昭和60年ごろから現在(平成12年)まで15年以上にわたり低下傾向が続いている。」

 

とされています。

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引用 :http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo0/gijiroku/attach/1344530.htm

 

スポーツ庁の調査によると、この10年間での推移では、少しずつ体力が向上しているとのことですが、親世代と比較すると体力、運動能力の低下は著名です。

 

一旦話が戻りますが、そもそも足の変形は、主に3つのアーチ機構の異常により起こります。

 

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足のアーチは靭帯と筋肉により保たれているため、運動不足になると当然筋力が低下し、足の変形を助長させます。

 

そのため、昭和を生きてきた大人よりも、現代の子供の方が足が変形しやすいと言えると思います。

 

※足のアーチについては、また別の記事で詳しく記載します。

 

③部活動による成長過程での足への過負荷

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▶︎②に挙げたように、子供の体力、運動能力、筋力が低下しているのは間違いありません。

 

ただ、それにもかかわらず中学校になると大半の生徒が部活動に入り、急激に運動量を増加させます。

 

 もちろん、筋力を向上させることで足のアーチが保たれるのでトレーニングは大切ですが、問題となるのは元々の筋力と負荷量のギャップです。

 

 脆弱な足に過負荷を加えると、足の変形を招くのは容易に想像出来ます

 

 特に、1989年に学習指導要領が変更になった際に、事実上部活動が必須になってしまったのも要因かと思われます。

 

※現在はもちろん必須ではないですが、まだまだその風潮は根強く、部活動の加入割合は現在も高いです。

 

引用: https://hermes-ir.lib.hit-u.ac.jp/rs/bitstream/10086/19250/3/shakaikg0030300010.pdf

 

④地面が土からコンクリートアスファルト中心になった為

 

  コンクリートが日本で広く舗装されるようになったのは、戦後1948年にGHQによる道路舗装の政策が行われた頃からです。さらに加速させたのは、田中角栄日本列島改造論」による公共事業の促進です。

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  このように、戦後からコンクリートアスファルトの地面がほとんどになったので、日本の歴史的に考えてもまだ70年くらいです。

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 土とコンクリートを比較すると、もちろんコンクリートの方が硬いです。しかし、日本人の足はコンクリートほどの固い地面に慣れていないので、足が耐えきれずに変形してしまいます

 

 

▶︎私見がかなり含まれますが、以上が日本人のほとんどが足に変形を生じている理由です。

 

 これらをみてみると、全てが戦後より大きく変化しているということになります。 (〝③の成長過程での急激な過負荷〝は特に1989年〜) 

 

 これらの足を変形させる要因が、この70年くらいで一気に加速しているため、現在の日本人のほとんどが足の変形があることについては、そこまで不思議ではないのかもしれないですね。

 

 

今回の記事は以上とさせて頂きます。

 

次回の

〝誰でもなりやすい足の変形について③〝

にて、具体的な足の変形の種類についてお伝えしていきます。

http://tajax.hatenablog.com/entry/2019/09/14/231856

最後までお読み頂きありがとうございました😊

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